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大阪健康安全基盤研究所

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食品中のカンピロバクターの迅速、簡便な検出法の紹介

掲載日:2010年6月15日

カンピロバクターはニワトリ、ウシ、ブタなどの腸内に棲んでいる細菌ですが、これが付着した食品をヒトが食べると食中毒が起こる場合があります。カンピロバクター食中毒は、細菌性食中毒の中では近年発生件数が最も多い食中毒となっています。その原因食品としては、鶏肉及びその内臓、牛レバー等が原因であった事例が多く報告されているため、肉類等の食品におけるカンピロバクターの汚染実態を調査し、その結果に基づいてカンピロバクター食中毒に対する注意を喚起することは、本食中毒を予防する上で重要です。

一般的に、食品からのカンピロバクター検査の検出は細菌培養法により実施されており、それは、食品に付着したカンピロバクターを増やす工程(増菌培養)、増やした本菌を選択的に検出する工程(選択分離培養)、そして最後に検出された菌がカンピロバクターかどうかを確認する工程(同定)の3つから成ります。しかし、カンピロバクターは、増殖速度が非常に遅く、増菌培養に1日から2日間、その後の分離培養に2日間を要するため、最終的な検査結果が得られるまでに非常に長い日数を必要とします。

そこで、食品の増菌培養液からカンピロバクターを簡便、迅速に検出できるカンピロバクター検出キットが新たに開発されました。この検出キットはイムノクロマト法の原理を応用した検出キット(図)で、当研究所が保有するカンピロバクターに対するモノクローナル抗体(CJ-4B4抗体)が使用されています。
本キットでは、陰性検体はコントロールラインのみが出現し(図の(2))、陽性検体は、このラインに加えて、テストラインが出現し(図の(1))、これで陽性と判断されます。
本キットは、従来法では選択分離培養法で2日間が必要であった増菌培養液からのカンピロバクターの検出を僅か20分で実施できるため、検査日数を大幅に短縮することが出来ます。その結果、今まで4日以上を要した食品のカンピロバクター検査が、本キットを利用すれば2日で結果が得られます。

実際のカンピロバクター食中毒は、刺身やタタキなど鶏肉を生で食べたり、十分に加熱せずに食べたりしたことにより発生しています。また、鶏肉を取り扱った手指や調理器具を十分に洗浄・消毒しなかったために、これらを介して他の食品にカンピロバクターが付着して食中毒が発生した事例も多くあります。従って、肉類の生食は避け、十分に加熱してから食べること、また、サラダやおひたしなどは、肉類を調理する前に作り、他の食品を二次汚染しないように注意することがカンピロバクター食中毒の予防には重要です。
カンピロバクターイムノクロマトII

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