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大阪健康安全基盤研究所

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腸管出血性大腸菌はO157だけではありません

日本で分離される腸管出血性大腸菌(EHEC)のO抗原(菌体抗原)タイプは約60種類で、毎年少しずつ増えています。最も多いタイプはO157で分離株の50%から60%を占め、2番目はO26の20%から30%、さらに、O103、O111、O121がこれらに続きます。また、タイプの決まらないものもありますので、細菌検査に携わる方は注意が必要です。
EHECは、下痢や腹痛などを起こす下痢原性大腸菌の中でも特に気をつけなくてはいけない病原菌です。口から入ったEHECは大腸で増殖し、ベロ毒素と呼ばれる毒素を産生して下痢や血便をおこすだけでなく、ベロ毒素が腎臓や脳へたどりついて血管内皮細胞を傷つけ、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症など重篤な合併症を引き起こすことがあるからです。感染した疑いがあれば、市販の下痢止めなどを飲まず、すぐに病院を受診してください。
EHECはウシなどの反芻動物の腸内に棲んでいて、成牛は無症状です。過去の調査によると、ウシのO157保菌率は14.4%と報告されています。O157以外のO抗原タイプも含めるともっと高率であるという調査結果もあり、農場で保菌率を低下させる努力とともに、と畜場で枝肉等への汚染を防ぐ努力や流通・加工の段階で汚染や菌数増加を防ぐ努力が必要です。家庭では良く加熱して食べることはもちろんですが、台所で汚染が広がらないよう生肉に使った調理器具や手を良く洗うよう心がけましょう。
また、食品からだけでなくトイレのドアノブやタオルを介して感染することがあります。EHECの感染が確認されていない場合でも、下痢をしたときには手を消毒し、オムツや汚れた下着の処理には使い捨て手袋を使うようにしてください。

 

お問い合わせ

微生物部 細菌課
電話番号:06-6972-1321