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大阪健康安全基盤研究所

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新型コロナウイルスはアルコールに弱い

掲載日:2020年8月19日

新型コロナウイルスの消毒にはアルコールが効果を発揮します。何故アルコールが効果的なのか、その原理を解説します。

ウイルスはその表面構造から「エンベロープウイルス」「ノンエンベロープウイルス」に大別されます。ちなみに、コロナウイルスは、典型的なエンベロープウイルスです。ウイルス表面の突起が異常に発達し、太陽コロナに似た形をしていることが、コロナウイルスの名前の由来となっています。

  • エンベロープウイルス
enveloped_virus.png


ウイルスの表面を“脂肪の膜”で包んでいるウイルスであり、コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどがあります。その“脂肪の膜”は、アルコール消毒薬によって壊れてしまいます。脂肪の膜が壊れた状態では、ウイルスの感染力が失われます。


  • ノンエンベロープウイルス
non-enveloped_virus.png


“脂肪の膜”を持たないウイルスであり、ノロウイルスやロタウイルスなどがあります。これらのウイルスは、ウイルスの表面がアルコールに強いため、アルコール消毒薬では効果が得られません。そのため、塩素系消毒剤を用いる必要があります。


アルコール消毒薬は皮膚への刺激が強いので、使いすぎると手が荒れることがあります。また、エンベロープウイルスもノンエンベロープウイルスも、石鹸での手洗いをこまめにすることで洗い流すことができます。ウイルスの特性を正しく理解し、感染を広げないために、予防対策を行いましょう。

お問い合わせ

微生物部 ウイルス課
電話番号:06-6972-1401