劇症型溶血性レンサ球菌感染症の発生状況および特徴のまとめ
掲載日:2024年3月28日
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、感染症法に基づく感染症発生動向調査において、5類全数把握疾患と定められており、小児が多く罹患するA群溶血性レンサ球菌咽頭炎 (5類定点把握疾患)とは区別されています
大阪府内の状況
2024年は第16週までに累積38例の報告があり、過去の同時期の報告数を超えて推移しています(2024年4月24日時点)。
〇大阪府内の最新の状況はこちら。
(大阪府感染症情報センター|劇症型溶血性レンサ球菌感染症)
診断年別性別累積報告数(2024年第16週時点)
診断年別年齢階級別累積報告数(2024年第16週時点)
年齢階級別割合(2024年第16週時点)
全国の状況
国内では2024年第15週までに累積684例(2024年第15週_IDWR速報データ)となっており、既に2023年の国内累積報告数である941例(2023年第52週_IDWR速報データ)の7割を超える数となっています。
特徴と予防
- 病原体
A群溶血性レンサ球菌(group A Streptococcus: GAS, Streptococcus pyogenes)の他、B群、C群、G群の溶血性レンサ球菌などがあります。
- 感染経路
飛沫感染、接触感染、創部感染により伝播する感染症です。
- 症状
初期症状は四肢の疼痛、腫脹、 発熱、血圧低下などで、発症してから非常に急激かつ劇的に病状が進行します。発病後数十時間以内には筋肉周辺組織の壊死を起こしたり、血圧低下や多臓器不全からショック状態に陥り、発病後数十時間で死に至ることも少なくありません。
詳しい臨床症状についてはこちらを参考にしてください
国立感染症研究所, 劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは
- 予防
手指衛生、咳エチケットが重要です。手足等の傷口から感染する場合もあるため、傷を清潔に保つことが大切です。
四肢の疼痛、腫脹、発熱などの感染の兆候が見られる場合は、速やかに医療機関を受診してください
【参照情報】
国立感染症研究所IASR Vol. 45 p29-31: 2024年2月号
お問い合わせ
公衆衛生部 健康危機管理課
電話番号:06-6972-1326