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大阪健康安全基盤研究所

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9月28日は世界狂犬病デーです

掲載日:2022年9月22日

2006年に世界の研究者のグループが Global Alliance for Rabies Control を結成し、その活動の一環として、ヒト及び動物における狂犬病(Rabies)の影響やその予防法などについて人々に知ってもらうための取組みが始まりました。9月28日は世界狂犬病デーで、これは狂犬病ワクチンを開発したフランスの細菌学者ルイ・パスツールの命日です。

狂犬病とは?

  • 狂犬病ウイルス(Rabies virus)による感染症です。
  • 感染動物(主として犬)に咬まれることによってウイルスに感染し、潜伏期間(一般的に1~2ヵ月)の後に発症します。発症してしまうと有効な治療法はなく、ほぼ100%死亡します。通常、ヒトからヒトに感染することはなく、感染したヒトから感染が拡大することはありません。

発生動向

  • アジア・アフリカを中心に世界の150以上の国で、年間におよそ5万9千人のヒトが狂犬病により亡くなっています。患者の約半数が15歳以下の子どもです。
  • 日本では1956年を最後に国内で感染した狂犬病患者は発生していません。輸入感染症例として、1970年にネパール、2006年及び2020年にフィリピンで犬に咬まれ、帰国後に狂犬病を発症し死亡した症例が報告されています。(2006年症例2020年症例2020年症例続報2020年症例IASR記事

症状

  • 発熱、頭痛、倦怠感、筋痛等の感冒様症状ではじまり、咬傷部位の疼痛やその周辺の知覚異常、筋肉のけいれんを伴います。
  • その後、運動過多、興奮、不安といった脳炎の症状を呈し、錯乱、幻覚、攻撃性、恐水発作等が現れ、最終的には昏睡状態から呼吸停止し死にいたります。

 狂犬病が流行している地域に海外渡航を予定している方へ

世界には狂犬病が発生している国が数多くあります。これらの地域では、イヌだけでなくコウモリ、アライグマなどの哺乳動物と接触することにより、感染の危険性が高まります。海外で動物と接触する可能性のある方や奥地・秘境などへ渡航される方は以下を参考にしてください。

  • 狂犬病ワクチンを接種することで発症を防ぐことができます。ワクチン接種には、予防のためにあらかじめ受けておく「暴露前接種」と、狂犬病のおそれのある動物に咬まれた後に受ける「暴露後接種」があります。暴露前接種と暴露後接種では接種スケジュールは異なりますが、どちらも初回のみでなく複数回にわたり所定の回数の接種が必要です。
  • 海外、特に東南アジアで狂犬病が疑われるイヌ、ネコおよび野生動物に咬まれたり、ひっかかれたりした場合、まず傷口を石鹸と水でよく洗い流し、医療機関を受診してください。できるだけ早く狂犬病ワクチン接種を開始することにより発症を防ぐことができます。国によっては、狂犬病ウイルス抗体を含有する免疫グロブリンとワクチン接種の投与が行われる場合もあります。

参考

大安研ちゃんねる:狂犬病デー

大阪健康安全基盤研究所:Q:犬の狂犬病ワクチンってホンマに必要なん? A:必要かつ飼い主の義務です!

大阪府:狂犬病について

国立感染症研究所:狂犬病とは

厚生労働省:狂犬病

厚生労働省:狂犬病Q&A

厚生労働省:928日世界狂犬病デーについて

厚生労働省検疫所FORTH:感染症についての情報  狂犬病

WHO:Rabies

Global Alliance for Rabies Control

 

お問い合わせ

公衆衛生部 健康危機管理課
電話番号:06-6972-1326