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大阪健康安全基盤研究所

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12月1日は世界エイズデーです。

掲載日:2019年11月27日

世界エイズデー(World AIDS Day:12月1日)は、世界規模でエイズのまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を目的に、世界保健機関(WHO)が1988年に制定したものです。毎年12月1日を中心に、世界各国でエイズに関する啓発活動が行われています。

エイズとは?

エイズ(Acquired immunodeficiency syndrome・AIDS、後天性免疫不全症候群)は、ヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus・HIV)の感染によって引き起こされる病気です。HIVに感染した場合、ウイルスは増殖を続け、白血球のうち免疫を制御するリンパ球を破壊します。その結果、免疫力が低下し、さまざまな感染症や悪性腫瘍が現れ、エイズ発症に至ります。

発生動向:新規HIV感染者及びエイズ患者の報告数

日本国内の新規HIV感染者報告数は、2008年頃まで増加傾向にありましたが、近年では毎年約1000人と高止まりの状態で推移しています。一方、世界では、2018年末現在、新規HIV感染者数は年間約170万人と報告されています。

HIV感染後エイズ発症まで一般には5年以上を要するにもかかわらず、エイズ発症により初めてHIV感染が判明する例(いわゆる「いきなりエイズ」)も多く、近年日本国内では毎年約400人(新規HIV感染者報告数の約3割)が報告されています。

感染経路と臨床症状

感染の主な要因は「性行為」です。日常生活において性行為以外でHIVに感染することはありません。回し飲み、くしゃみ、握手や体に触れるなどの行為ではHIVに感染しません。

感染初期(感染~数週間)では、発熱、頭痛、倦怠感などのインフルエンザ様症状や筋肉痛、皮疹などがありますが、無症状の場合もあります。本人に自覚症状がないために、他の人にうつしてしまう可能性があります。

感染が進行して免疫力が低下すると、次第にリンパ節の腫張、体重減少、発熱、下痢、咳などの症状がみられるようになります。

治療をしなければ、感染者には、結核、クリプトコッカス髄膜炎、重症細菌感染症といった重篤な感染症や、リンパ腫、カポジ肉腫といった悪性腫瘍が現れます。

予防

性行為をしない(No sex)、あるいは、より安全な性行為(Safer sex)を守って行動することが大切です。


<より安全な性行為とは>
セックスの時にHIVやその他の性感染症に感染したり、感染させたりする可能性をできるだけ減らす行為を指します。具体的には、コンドームを正しく使用して、精液、膣分泌液、血液などが直接触れないようにすることが重要です。


 

 治療

HIVに感染した場合でも、早期に治療を開始することで、高い効果が得られます。

3種類以上の薬を併用する抗レトロウイルス療法(Antiretroviral therapy・ART)で抑制することができます。ARTでは、HIV感染症を治癒させることはできませんが、体内でのウイルスの増殖を抑制し、免疫機能を高め、感染症と戦う能力を再生することができます。

 検査

HIVに感染しているかを調べるためには、HIV検査を受けるしかありません。HIV検査は全国の保健所等で無料・匿名で行なっています。以下のホームページを参照してください。

HIV検査・相談マップ

大阪府(おおさかエイズ情報Now)

大阪市

参考

厚生労働省: HIV/エイズ予防対策
国立感染症研究所: AIDS(後天性免疫不全症候群)とは
UNAIDS「ファクトシート2019」(日本語訳)
FORTH: HIV/AIDSについて(ファクトシート)

大阪府: 大阪府エイズ・HIV情報
大阪市: おおさかエイズ情報NOW ~性感染症を知り予防する為に~
大阪健康安全基盤研究所:HIV/エイズの現状-世界では?日本では?
World Health Organization: HIV/AIDS

お問い合わせ

公衆衛生部 健康危機管理課
電話番号:06-6972-1326