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大阪健康安全基盤研究所

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<論文紹介> RTE食品における微量なウイルス汚染リスクの間接的評価手法の提案 [1]

日本の食中毒患者の約半数はノロウイルスによるものです [2]。ノロウイルスによる食中毒は、主に調理者を介した食品汚染により発生しますが、食品の生産工程における使用水の汚染などに由来する場合もあります。

そのまま喫食可能なReady-to-eat(RTE)食品は、調理の手間を要さず、日持ちするよう加工されており、現在では身近な食品となっています。海外で製造されたRTE食品も広く流通しています。これらの食品にノロウイルスが付着していたことで、国をまたぐ集団食中毒へと発展した事例がこれまでに複数報告されています [3]

本研究では、RTE食品における微量なウイルス汚染の可能性を評価するために、バクテロイデスに着目しました。バクテロイデスはヒトの腸内細菌叢を構成する主要な細菌であり、その構成種は動物種ごとに異なることが知られています。さらに、バクテロイデスは偏性嫌気性であり、体外でほとんど増殖しません。すなわち、ノロウイルスと同様に食品中では増殖しないという特性を持つことから、バクテロイデス検出の有無が潜在的なウイルス汚染の指標となり得ると考えました。

そこで、より高感度にヒト由来バクテロイデスを検出する手法を構築し、その有用性を流通するRTE食品を用いて検証しました。その結果、ヒト由来バクテロイデスは、汚染リスクを高感度かつ汚染源特異的に評価できる有効な指標であることが明らかとなり、通常のウイルス検出法を補完することで食品安全管理の向上に寄与する可能性が示されました。詳細については、下記の引用文献 [1] をご参照ください。

引用文献

  1. Yamamoto, S. P. (2026). Assessment of Human Fecal Contamination Risks in Frozen Berries and Cherries Using Human-Associated Bacteroides Marker. J Food Prot, 89(5), 100772. https://doi.org/10.1016/j.jfp.2026.100772 [外部リンク]
  2. 食中毒の原因(細菌以外)– ノロウイルスを病因物質とする食中毒発生状況(エクセルファイル)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/03.html#h2_free2 [外部リンク]
  3. 果実類の細菌およびウイルスによる⾷中毒発⽣状況に関する研究(厚⽣労働科学研究費補助⾦ (⾷品の安全確保推進研究事業)) https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/report_pdf/202323013A-buntan3_0.pdf [外部リンク]

上記参考文献のURLは、令和8年(2026年)5月29日時点で確認したものです。情報を掲載している各機関の都合により、URLが変更される場合がありますのでご注意ください。

 

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微生物部 ウイルス課
電話番号:06-6972-1402