コンテンツにジャンプメニューにジャンプ
大阪健康安全基盤研究所

トップページ > 感染症 > ガーナ大学との国際共同研究のご紹介

ガーナ大学との国際共同研究のご紹介

ガーナ大学との国際共同研究のご紹介

大阪健康安全基盤研究所では、国内外の研究機関等と公衆衛生に関わる多種多様な共同研究を行っています。本記事では、それらのうち、抗菌薬が効きにくくなる薬剤耐性菌について、ガーナ大学(ガーナ共和国)と実施している国際共同研究を紹介いたします。

<国際共同研究の背景>

medical_virus_kouseibusshitsu_yakuzai_taiseikin.png

当研究所では、保健所や医療機関、他の地方衛生研究所、国立感染症研究所などと協力し、日本国内にどのような薬剤耐性菌がいるのか、どのような抗菌薬が効かないのかなどを解析し、薬剤耐性菌の流行状況の把握、監視に努めています。

薬剤耐性菌は、他の病原体(細菌、ウイルスなど)と同様に人や動物の移動に伴って、拡散されます。そのため、薬剤耐性菌感染症の発生防止対策を行う上では、薬剤耐性菌の流行状況を監視し、そのデータを医療機関などにフィードバックすることは重要な仕事となっています。

現在、COVID-19の世界的な流行が落ち着きを見せてきたため、国境を越えた人々の交流が回復し活発になっています。とても喜ばしいことですが、一方で、交流が活発になると海外から感染症が流入するリスクがあります。特に、国際都市である大阪は関西国際空港を有しており、海外との玄関口となっているため、そのリスクは高くなってしまいます。

海外から持ち込まれた薬剤耐性菌の場合、従来の抗菌薬では効果がない場合もあり、薬の選定などの対策が難しいことがあります。そのため、海外で流行している薬剤耐性菌を調査することも重要になります。さらに、これらの課題に積極的に対応するために国内のみならず国外への対策や、国際的なパートナーシップの構築が必要になります。

当研究所は、これまでにSATREPS(地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム:地球規模課題の解決に向けた日本と開発途上国との国際共同研究を推進するプログラム)に参画し、ベトナムでの薬剤耐性菌の解析を進め、海外の薬剤耐性菌に対する解析環境を構築することができました。

今回ご紹介するガーナ共和国地域では、予備実験によりコリスチンと呼ばれる抗菌薬に対する薬剤耐性菌が拡散している可能性が示唆されました。そこで、これまでに構築した解析環境を有効活用し、文部科学省の科学研究費補助金による海外共同研究により、岐阜大学及びガーナ大学と共同で当研究所が、ガーナ共和国地域の薬剤耐性菌の流行状況について調査を開始しました。

<ガーナ共和国>

potato.png

研究に関して詳しくお話する前にガーナ共和国について、少し紹介させていただきます。ガーナ共和国は西アフリカの国で、首都はギニア湾に面した都市であるアクラです。公用語は英語ですが、チュイ語などの現地語も多く話されています。バイリンガル、トリリンガルなどが多く、ガーナの方々は複数の言語を巧みに使用しています。

 気候は熱帯であり乾季と雨季があります。これまでに乾季である2月、12月に現地に訪れ際は、熱帯地域にも関わらず、湿度は日本と比べて低いように感じました。ハルマッタンと呼ばれる貿易風によって、サハラ砂漠からの吹き込みがあり、湿度を奪うそうです。そのため、乾季の時期は写真のように、砂で曇っている日が多くなります。


現地の食事事情というと、
プランテン(バナナのようなもの)やヤムイモを材料にしたフフなどが主食です。このような主食を辛めなスープと合わせて食することが多いようです。

  • poteto

    スーパーで販売されているヤムイモ