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大阪健康安全基盤研究所

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咽頭結膜熱にご注意ください!

掲載日:2023年9月14日

 

咽頭結膜熱について

咽頭結膜熱はアデノウイルスの感染によって引き起こされる発熱、咽頭炎、結膜炎の症状を主とする疾患です。
潜伏期間は5から7日間です。ウイルスが口・鼻、のどの粘膜、目の結膜から入って感染します。飛沫感染、接触感染(手指・タオルの共用など)、便を介しての経口感染があります。
子どもの間でプールの利用による流行が多いため、「プール熱」とも呼ばれていますが、プール以外でも感染します

感染予防

感染予防は、流水と石けんによる手洗いや咳エチケットが重要です。感染者との密接な接触は避けましょう(タオルなどは別に使いましょう)。プールの前後には、シャワーを浴び、うがいをしましょう。バランスの取れた食事と十分な睡眠で普段から抵抗力をつけておくことも大切です。症状が消えた後も、約1か月間は便中にウイルスが排出されるため、おむつ交換の際に使い捨て手袋を使用するなど、注意が必要です。

咽頭結膜熱に関する参考情報
国立感染症研究所咽頭結膜熱とは
(外部リンク)
大阪府咽頭結膜熱(プール熱)にご注意!(外部リンク)

大阪府内の状況

大阪府内の定点医療機関あたり(以下、定点あたり)の報告数が1を上回った2023年7月10日~7月16日(第28週)以降増加傾向で推移し、8月28日~9月3日(第35週)には、定点あたり報告数が3.22となり、警報レベル基準値である「3」を超えました。少なくとも、1999年以降大阪府で警報レベル基準値を超えたのは初めてです1)。第36週時点で、大阪府内の定点当たり報告数は3.92、ブロック別では中河内5.68、堺市5.63、大阪市南部4.94、泉州4.19、大阪市北部3.86の順で、多くのブロックで増加傾向を示していますので今後の推移に注意が必要です。

咽頭結膜熱の府内の発生状況に関する情報


全国の状況

全国でも、過去5年間の同時期と比較してかなり多い状況となっており2023年8月21日~8月27日(第34週)2)、時点で定点あたり報告数が0.68に達しました。都道府県別では都道府県別の上位5位は大阪府(2.47)が最も高く、次いで福岡県(1.87)、兵庫県(1.66)、奈良(1.15)、沖縄(1.06)で、近畿、九州、沖縄で高くなっています。

全国の最新の咽頭結膜熱発生状況はこちら
国立感染症研究所 2023年感染症発生動向調査週報(外部リンク)

咽頭結膜熱由来検体からのアデノウイルス検出状況

Adenovirus2019_2023.png大阪健康安全基盤研究所に2019年以降、搬入された咽頭結膜熱由来検体からのアデノウイルス検出状況を上の図に示しています。2019年には多く検出されていた3型は2020年3月から2022年11月まで検出されていませんでしたが、2023年は、特に7月以降アデノウイルス3型が他の型に比較し多く検出されている状況です(2023年9月11日現在)。全国的にも、2023年7月以降アデノウイルス3型が他の型に比較し多く検出されている状況となっています3)。

参照情報

  1. 国立感染症研究所感染症発生動向調査事業年報csvデータ
  2. 国立感染症研究所感染症週報34週
  3. 国立感染症研究所IASR 速報グラフ ウイルス週別咽頭結膜熱患者からのアデノウイルス分離・検出報告数、2019~2023年

お問い合わせ

公衆衛生部 健康危機管理課
電話番号:06-6972-1326